【ワイナリー】
数代続くビーズ家の前当主のパトリックの曽祖父のシモン ビーズがドメーヌをスタートさせ、その息子の二代目シモンが二つの大戦の間に畑を倍増させました。ブドウ栽培のみならず、醸造家としての才能にも恵まれた彼は、戦後の経済復興もままならぬ中でドメーヌ元詰めを決意。ドメーヌ シモン ビーズのワインは高く評価され、レストランのシェフやソムリエ、さらにワイン愛好家の間で広まっていきました。
1972年に海軍にいたパトリックが、倒れた父についでドメーヌの仕事を始めたときは、彼自身は畑やセラーでの仕事が好きではなく、しぶしぶ加わったそうです。しかし、その後、徐々にワインの仕事が好きになり、「質の高いワインをつくるのは、ワインメーカーではなく、アペラシオンであり、ブドウそのもの」と考えるようになりました。パトリックは、父と同様、ワイン造りにおいて正式な教育を受けていませんが、観察と経験で畑の個性を理解するようになりました。2013年10月、パトリックは心筋梗塞による交通事故で急逝したため、日本人妻の千砂さんが引き継ぎました。ドメーヌの舵取りは千砂さんと、パトリックの妹で、ヴォーヌ・ロマネのドメーヌ・ジャン・グリヴォに嫁いだマリエルに委ねられています。
【畑】
1995年にラトリシエール・シャンベルタン、1997年にコルトン・シャルルマーニュと、赤白ふたつのグラン・クリュを手に入れることに成功し、ドメーヌの総面積は22ヘクタールに達しました。
【栽培】
ブドウと畑の関係を実際の現場で観察しながら、収量を30〜40hlにとどめています。樹勢の強い若い樹はコルドン・ドロワイヤで収量を落とし、樹齢が上がり樹勢が落ち着くとギヨ・サンプルに移行。厳しい芽カキをするので、摘房はしません。長い間、除草剤は使われず、冬に鋤き起こし、必要に応じて刈られます。収穫時には、パトリックは多くの時間を畑にあて、熟した健康な粒だけを選ぶように徹底してきました。この選果は、全房率を高めるためにとても必要な工程です。
ドメーヌでは2008年から、千砂さんの進言によりビオディナミ農法を採用しています。子育ての過程でシュタイナー教育に興味をもった千砂さんが、シュタイナーの理論が農業とも結びついていることを知り、アンヌ・クロード・ルフレーヴによるビオディナミの勉強会に出席したのがきっかけだそうです。パトリックに相談すると、「セルパンティエールなら試してもいい」と言われたという。当時、セルパンティエールの畑はウィルスに冒されており、引き抜くしかなかったのですが、ビオディナミを実践すると畑の様子が徐々に変わってきました。ワインの質は始めてすぐに変わったそうです。 「2008年からワインにヴァーティカルなラインが出て、緊張感のあるワインになった」と千砂さんは言います。
【醸造】
畑と年の個性、両方をワインにとどめることを念頭においています。赤はニコラス ゴルド、白はエチエンヌ ソゼで前醸造責任者をしていたギョーム ボットが担当。
赤ワインは、ワイナリーでも選果した後、一部が除梗されます。必ず除梗されるのは樹齢30年までの若い樹のブドウと、雹害のあったブドウで、その他のブドウは原則除梗しません。(近年の例外は成熟の難しい区画のブドウを除梗した2007年と、大雨や雹に祟られ完全除梗を決断した2013年のみ。 )発酵には木桶を使い、4〜5日、自然に発酵がはじまるのを待ちます。発酵がはじまると最高品温は33℃尾までに調整し、発酵最盛期以降は24℃でなるべく長く浸漬します。試飲しながら圧搾のタイミングをみていますが、発酵が終わらない状態で圧搾する場合もあるそうです。柔らかな抽出をするためピジャージュは足でおこなったあと樽に移します。新樽率はきわめて低く、まったく新樽を使わないキュヴェもたくさんあります。最初の1年は澱引きせず、澱からの旨味をなるべく取り込みます。その後、ステンレスタンクに移し、必要なら軽く清澄し無濾過で収穫翌年の1月から3月にかけて瓶詰めをします。
白ワインは収穫後、ブドウをただちに圧搾し、12時間のデブルバージュ。小樽に移して発酵させ、クリマに応じて6〜12ヶ月の樽熟成をおこないます。新樽率は15〜30%と比較的少なめで、古い樽は5年ものまで使用します。バトナージュは機械的には行わず、各樽の状態を見て判断しています。
2014 サヴィニ レ ボーヌ プルミエ クリュ レ タルメット シモン ビーズ
- ブドウ品種
- ピノノワール
- タイプ
- 赤ワイン
- ボディ
- ミディアム
- 味わい
- リッチで豊満な味わいは日当たりの良さから。加えて高い標高がピシッとまっすぐな背骨を形成。アフターにはミネラルの余韻。完成度の高い赤ワインです。
- SOLD OUT
2017 サヴィニ レ ボーヌ プルミエ クリュ レ マルコネ シモン ビーズ
- ブドウ品種
- ピノノワール
- タイプ
- 赤ワイン
- ボディ
- ミディアム
- 味わい
- ブラックチェリーや西洋スグリなど果実のアロマに、スミレやバラのフローラルの香りが広がります。口当たりはシルキーながら、豊かな果実味と緻密なタンニンを感じます。
- SOLD OUT
2017 サヴィニ レ ボーヌ プルミエ クリュ オー ヴェルジュレス シモン ビーズ
- ブドウ品種
- ピノノワール
- タイプ
- 赤ワイン
- ボディ
- ミディアム
- 味わい
- 心地よい酸とシルキーなタンニンが調和を保ち、複雑な余韻へと導きます。時間とともに香りがより華やかになり味わいが変化していきます。
- SOLD OUT
2017ラトリシエール シャンベルタン シモン ビーズ
- ブドウ品種
- ピノノワール
- タイプ
- 赤ワイン
- ボディ
- ミディアム
- 味わい
- しっかりとしたタンニンと果実の凝縮感を感じながらも、きちんと酸とミネラルのメリハリがある、気品を持ち、ブルゴーニュ随一の鮮烈で堅牢なワインです。
- SOLD OUT
2018 サヴィニ レ ボーヌ プルミエ クリュ セルパンチエール シモン ビーズ
- ブドウ品種
- ピノノワ−ル
- タイプ
- 赤ワイン
- ボディ
- ミディアム
- 味わい
- 赤い木苺、ブルーベリーの香り 。珈琲と木の皮のニュアンス。酸が伸びてミネラルがしっかりした、背筋の伸びた綺麗なワインです。
- 11,000円(税込)
2018ラトリシエール シャンベルタン シモン ビーズ
- ブドウ品種
- ピノノワール
- タイプ
- 赤ワイン
- ボディ
- ミディアム
- 味わい
- しっかりとしたタンニンと果実の凝縮感を感じながらも、きちんと酸とミネラルのメリハリがある、気品を持ち、ブルゴーニュ随一の鮮烈で堅牢なワインです。
- SOLD OUT