【ワイナリー】
実家が業務用卸を営む酒販店だったことで、幼少期からお酒に囲まれた環境で育った影響もあり、高校生の時にワイン醸造への道に進学することを決断。
山梨大学院工学研究科発酵生産学修了後、「三楽オーシャン(現メルシャン」に入社。
三楽オーシャン在籍中の1988年にフランス ボルドー大学に留学しました。
帰国した1991年に、「メルシャン 勝沼ワイナリー」に配属され、1998年からチーフワインメーカーとして醸造部門を統括してきました。
2015年にメルシャンを退職してからは、「自分が好きなワイン」を造るべく、長野県塩尻市で醸造用ブドウの栽培を開始。
2019年に「ドメーヌ コーセイ」を立ち上げ、メルロに特化したワインを造っています。
【畑】
日本の気候風土でワインを造るならメルロしかないと決断。全面積約10ヘクタールで、うち5ヘクタールに植樹が完了し、現在は13区画。
それぞれに異なるバラを植え、各区画にはバラの品種名がつけられています。
ほとんどが穏やかな傾斜地で、非常に日当たりと風通しの良い畑です。一番古くて樹齢8年、まだすべて成園にはなっていませんが、年を経るにつれ畑の個性が少しずつ表れています。
『欧米では、10年経たないと、よいブドウが実る成樹にならないといわれますが、雨の多い日本では樹の生育が早く、約7〜8年でほぼ成樹になるように感じる』と味村氏。
【おもな圃場】
【チェリーボニカ圃場】
その名の通り、チェリーを思わせるような赤くて丸い花を咲かせるチェリーボニカを冠した畑は、非常に礫の多い土壌です。
『この畑の造成時、トラック数台分の石を皆で汗を流しながら拾ったことを今でもよく覚えている』と味村氏。
現在も石は多く残っており、草刈をすると草刈機の刃がすぐにすり減るという農具泣かせの畑なのです。しかし、抜群の水はけの良さと他の畑と比べて高密度(ヘクタール当たり4,000本)にしたことによって、最初に頭角を現し始めました。明らかに糖度の高い、しっかりとした色付きのメルロが収穫できるようになってきています。
【ビバリー圃場】
大輪の花を咲かせ、華やかな香りを放つビバリーが植えられた畑は、ブルゴーニュ地方のように上段畑と下段畑があり、その下段畑に特徴が出始めました。
開園当初、水はけを良くするために、暗渠排水工事を施しました。この排水工事のおかげで、今ではビバリー圃場の下段畑のメルロは、醸造に最適とされる房がやや小さい、粗粒で凝縮感のある実が収穫できます。
【フランボアーズ バニーユ圃場】
標高690〜700メートルに位置する圃場。2018年に植樹。
【アイスバーグ圃場】
標高690〜700メートルに位置する圃場。2019年に植樹。アロマは控えめながら、凝縮した果実味があり、エレガントな余韻。ボルドーワインの雰囲気をまとった味わいです。
このように美しいバラに見守られて育つブドウ畑にちなみ、それぞれの畑に敬意を表した『プレイヴェート ローズ セレクション』が誕生しました。
【醸造】
ドメーヌ コーセイでは、フレチオーク数社、アメリカンオーク数社、アメリカンオークは「カントン」だけを使用しています。前職時代にフレンチオークで試行錯誤を数多く経験してきましたが、アメリカンオークの導入では、カリフォルニア州を代表する「リッジ ヴィンヤード」をお手本にしたそうです。すべてのワインをアメリカンオークで熟成させているリッジのワイン造りと味村氏がほれ込んだカントンの樽が重なり、ドメーヌ コーセイのスタイルの礎を築きました。
また、フリーランのみを、2種のフレンチオーク樽 にて15カ月間熟成したワインを、オリジナルでブレンドした特別なワイン「片丘メルロ アンフィルタード ファイヴ・ローゼズ」は、880本限定のスペシャル・キュヴェです。
2020片丘メルロ アンフィルター ド ファイヴ ローゼズ ドメーヌ コーセイ
- ブドウ品種
- メルロ
- タイプ
- 赤ワイン
- ボディ
- フルボディ
- 味わい
- 透明感のある赤系果実の香りが立ち上り、上品なバニラ香、湿った土のニュアンス。黒や赤の果実の緻密な果実味ときめ細やかなタンニンがあり、エレガントで洗練されたスタイルです。甘味と樽が前面にでており、コーヒーやチョコレートがはっきりと感じます。
- 7,700円(税込)
2021片丘メルロ アンフィルター ド ファイヴ ローゼズ ドメーヌ コーセイ
- ブドウ品種
- メルロ
- タイプ
- 赤ワイン
- ボディ
- フルボディ
- 味わい
- 透明感のある赤系果実の香りが立ち上り、上品なバニラ香、湿った土のニュアンス。黒や赤の果実の緻密な果実味ときめ細やかなタンニンがあり、エレガントで洗練されたスタイルです。甘味と樽が前面にでており、コーヒーやチョコレートがはっきりと感じます。
- 7,700円(税込)