オスピス・ド・ボーヌは中世の病人や貧しい人々のための慈善施療院でした。時の財務長官であったニコラ・ロラン(ワインの名前にもなっています)によって創設され、その運営費は寄進されたぶどう畑から出来たワインの販売によって賄われました。1851年からは今日のオークション形式に変わり、慈善事業だけではなく、ブルゴーニュのその年の品質を見極める意味合いももっています。今では施設そのものは存在しませんが、収益は福祉に利用され、創設時の精神は引き継がれています。 オスピス・ド・ボーヌが所有している畑はどれも条件のいい畑がそろっています。寄進を受ける際もオスピス・ド・ボーヌの名に恥じない品質のワインが出来るかどうか吟味されるそうです。さらに数年前には醸造施設を一新。ぶどうの選別も厳格になり、また醸造技術も最新のものが取り入れられた結果、より一層品質の高いワインが造られるようになりました。50年以上の古木のぶどうが用いられ、ワインには極めて濃密な果実味、優れた構造、シルクのように滑らかなタンニン、長い余韻が感じられます。オスピス・ド・ボーヌのぶどうからは常に並外れた素晴らしい要素を持つワインができます。
マジ・シャンベルタン・マドレーヌ・コリニョンはオークションにおいて非常に人気が高いワインです。マドレーヌ・コリニョンとは、その昔この畑を寄付した人の名前です。 ラ・ジブリオットはブルゴーニュ、ジュブレ・シャンベルタン村でトップクラスのワインを生産し、評価の高いクロード・デュガが新たなネゴシアンとして立ち上げたワイナリーです。
とてもよく凝縮した深いルビー・パープルの色調を持ち、香りは信じられないほど芳香で、スミレ、かすかにハッカの香りを伴うブラック・チョコレート、チェリーの香りが上品にあらわれます。口に含むと贅沢な凝縮感が口いっぱいにひろがり、新鮮な赤いストロベリーやよく熟したブラックチェリー、モカ、胡椒やさまざまなスパイスが層を成しています。中位の酸は見事にバランスがとれ、凝縮した果実味とよく調和しています。しっかりとしたタンニンはまろやかでよく熟しており、ミネラルいっぱいの長いフィニッシュは素晴らしい満足感をあたえてくれます。長く熟成する能力の高い他を凌駕するワインでしょう。